結婚恐怖

という小説を今日は読んでました。
休日の午後を読書で優雅に過ごすという訳でもなく
ひたすらダラダラと過ごしてました。


内容の方は老舗の和菓子屋の長男31歳独身が主人公。
そして彼をどうにか自分のコントロールの下におきたい母親、
ダンナと別れ彼とよりを戻そうとする昔の女、
三高男との見合い話をちらつかせる今の女。
1人の男と3人の女がおりなす結婚への愛憎劇。
そこに第4の女のが現れ・・・。
という感じであらすじはとても面白そうだったんですが
読後の感想はタイトル負けしてるなってとこでした。


でも2ヶ所だけなるほどと思った所がありました。
1つ目は今の彼女の父親がエルヴィス・プレスリーと誕生日が同じという設定
(1935年1月8日:現在68歳)なんですがそのことで解説の坪内祐三
今の60代の人はエルヴィスやビートルズを生で体験した世代なのに
60代は演歌好きだろうと偏見の目で押し付けても受け入れない人がいる。
という事を書いてて、自分の上や下の世代のことを素直に見れない
自分がいた事に気付かされました。
2つ目は主人公が同僚と結婚というシステムについて話をしてたのですが、
その一説に以下の文が出てきました
「結婚というのはそう良い制度とは思えない、
ただ、人類はこれに変わるもっと良い制度を考え出せないから、
今の制度を続けているにすぎない。」
これは、結婚だけに限った事でもないし、本当はベターで満足するんじゃなく
モアベターを探すべく頑張るのが理想だけど。


タイトル:結婚恐怖
作者:小林信彦
出版社:新潮社(文庫版)
すでに絶版となってる可能性もあるので古本屋のほうが見つかるかも。
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話は微妙に変わって、俺の数少ない友人の結婚がきまりました。
それで、「俺は最後の貴族になったか」とか考えたんですが、
独身貴族ってやっぱり死語ですよね。